プロテインスキマー購入完全マニュアル:失敗しない選び方のすべて

プロテインスキマー選びは搭載されたポンプを基準に考えよう

プロテインスキマーの最も重要な要素はスキマーポンプです。形状や水位調整機構など、メーカーによって様々な工夫が施されていますが、ポンプがプロテインスキマーの核心部分であることは確かです。
例えば、1時間に2000Lを循環させるアクアエクセルEC-20モデルよりも、1時間に8000Lを循環させるZKSJ社のリーフロイヤル200モデルの方が、その性能は大幅に優れています。
ポンプのパワーが4倍であるため、取り込む水の量が多く、より多くの汚れを処理できる許容量を持っています。しかし、プロテインスキマーを選ぶ際には、価格が高いからといって性能が良いとは限らないため、ポンプの性能をしっかり確認することが非常に重要です。

プロテインスキマー アクアエクセル EC/DFシリーズ共通の特長

特許取得の吸気サイレンサー一体型の蓋

特許取得の吸気サイレンサー一体型の蓋は、プロテインスキマーの省スペース化に大きく貢献、オゾン利用のための吸気口も設けております。
プロテインスキマーのポンプに吸気するエアー量を簡単に調整でき、シューという吸気音も大幅にカット。

汚水カップ底部の角度に工夫あり

一般的なプロテインスキマーの汚水カップは、アクリル接着により制作されてます。
デメリットととして、接着面に染み込んだ汚れが取れなくります。
問題を解決するためアクアエクセル社では、専用金型を製作し汚水カップを一体成型することにより、汚れが染み込む部分をなくし問題を解決しています。

バブルプレートが泡の接触効率を向上させ、プロテインスキマーの性能を引き上げます。

スキマーポンプに吸気された空気が剣山型のインペラにより砕かれバブルプレートに流れ込みます。
バブルプレート内部でより攪拌された細かな泡が、飼育水に溶け込んでいるタンパク質を効率的浮上させます

プロテインスキマー本体、バブルプレートともに簡単に分解でき、メンテンナス性も考量

プロテインスキマーの性能を維持するためには定期的な清掃が必要になります。
完全に分解できない製品もありますが、アクアエクセルEC/FDシリーズはすべての部品を完全に分解して清掃できます

専用コントローラーでプロテインスキマーのポンプパワーを16段間調整可能

静音性が高いDCポンプを採用。16段階の流量調整が可能でコントローラー側でポンプのON/OFFができるため、水替えなどのメンテンナスの際もコードを抜き差ししなくても大丈夫。

オーバースキムの心配はいりません、アクアエクセルのプロテインスキマーはフロートセンサー標準装備

プロテインスキマーの運用で必ず失敗するあるあるがオーバースキムです。オーバースキムとは、プロテインスキマー内部の水位を高く設定しすぎることで汚水カップから水が溢れ出す現象をさします。
汚水カップ内部の汚れた水がサンプ内に溢れる程度なら軽傷ですが、汚水カップから外部に撒き散らされ最悪の場合、サンプ外に飛び散り水漏れを起こす場合もあります。
アクアエクセルEC・DFシリーズは標準でフロートセンサーを装備しており、オーバースキムが発生した際に警告音を鳴らすだけでなく、スキマーポンプの電源を強制的に停止します。

プロテインスキマー アクアエクセル EC/DFシリーズの違い

スキマー内部の排水量を調整する機構は外から確認でき、調整棒を回すとスライドし排出量を調整できます。

スキマーポンプから吸い込まれた飼育水が、剣山型インペラによって細かな泡とともにミキシングされて、バブルプレートを経由してスキマー本体内部流れ込みます。
スキマー内部で上昇する泡の高さを調整するため、水位調整板を開閉して排水量を調整する仕組みです。
ECシリーズは調整棒を回すことによりギアが動き、水位調整板が開閉する方式を採用しています。
メリットは、水位調整板を見ながら調整できるため理解やすい
デメリットは、ギアで開閉を制御しているため繊細な調整は苦手です。
スキマー内部の水位調整を繊細に調整したい方は、DFシリーズをご選択ください。

プロテインスキマー 商品ラインナップ

プロテインスキマー AQUA EXCEL EC-15 適応水量300L(中程度の汚れ)

小さなオーバーフロー水槽のサンプにも設置可能な省スペースモデル。
オーバースキム時に強制的にポンプを停止するセンサーを標準装備。
スキマーポンプ流量:1500L/H
寸法:190x170x450mm Φ130mm

23,500 (税別)

製品の詳細情報は下記よりご確認ください

プロテインスキマー AQUA EXCEL EC-20 適応水量400L(中程度の汚れ)

ネプチューンキューブM-PRO60に推奨しており、省スペースでスキミング性能も兼ね備えたバランスの良いモデル
オーバースキム時に強制的にポンプを停止するセンサーを標準装備。
スキマーポンプ流量:2000L/H
寸法:200x210x530mm Φ160mm

27,000 (税別)

製品の詳細情報は下記よりご確認ください

プロテインスキマー AQUA EXCEL EC-25 適応水量500L(中程度の汚れ)

ネプチューンキューブM-PRO900~120に推奨しており、ミドリイシを中心とした場合パワー不足ですが、LPSやソフトコラール中心ならEC-25で十分な性能があります。
当店水槽ショールームの展示水槽もこの機種で運用しています。
オーバースキム時に強制的にポンプを停止するセンサーを標準装備。
スキマーポンプ流量:2500L/H
寸法:200x210x530mm Φ160mm

34,800 (税別)

製品の詳細情報は下記よりご確認ください

プロテインスキマー AQUA EXCEL DF16 適応水量400L(中程度の汚れ)

アクアエクセル EC20の水位調整機構をアップグレードモデル。
オーバースキム時に強制的にポンプを停止するセンサーを標準装備。
スキマーポンプ流量:2000L/H
寸法:240x200x530mm Φ160mm

32,000 (税別)

製品の詳細情報は下記よりご確認ください

プロテインスキマー AQUA EXCEL DF18 適応水量500L(中程度の汚れ)

アクアエクセル EC25の水位調整機構をアップグレードモデル。
オーバースキム時に強制的にポンプを停止するセンサーを標準装備。
スキマーポンプ流量:2500L/H
寸法:260x220x550mm Φ180mm

39,800 (税別)

製品の詳細情報は下記よりご確認ください

プロテインスキマー AQUA EXCEL DF20 適応水量600L(中程度の汚れ)

アクアエクセル社のプロテインスキマーのなかでネプチューンキューブ水槽に設置できる最大サイズのプロテインスキマー。
オーバースキム時に強制的にポンプを停止するセンサーを標準装備。
スキマーポンプ流量:3000L/H
寸法:285x250x570mm Φ200mm

45,000 (税別)

製品の詳細情報は下記よりご確認ください

プロテインスキマー ZSKJ リーフロイヤル200 適応水量1000L(中程度の汚れ)

ネプチューンキューブ水槽に設置できる最高性能のプロテインスキマー。
ミドリイシなど低栄養環境を追求する方にはお勧めのモデル。
オーバースキム時に強制的にポンプを停止するセンサーを標準装備。
スキマーポンプ流量:8000L/H
寸法:340x240x590mm Φ200mm

90,000 (税別)

製品の詳細情報は下記よりご確認ください

プロテインスキマーを購入すればうまく飼育できますか?

プロテインスキマーを購入したからと言って、誰もがうまく飼育できれば飼育に苦戦されているお客様はいなくなっているでしょう。残念なことに多くのショップがプロテインスキマーの役割の範囲をお客様に説明せず、プロテインスキマーを神の装置のように営業するため、海水水槽では必須のアイテムであると認識されています。

プロテインスキマーの役割は、飼育水に溶け込みウールマットやフィルターバックではキャッチできないタンパク質汚れを、泡の力を利用し飼育水から排出する機器であり、分類的には物理ろ過の延長線上にあるものだと理解すべきです。

製品開発でお世話になっているべっぴん珊瑚の生みの親であるミニミニさんは、プロテインスキマーを水替え怠慢装置とおっしゃっていますが、私自身も同意見です。
本当の意味で水質を安定させたいのであれば、しっかり生物ろ過をシステムに組み込み、生物ろ過層の負担を減らすため、プロテインスキマーで汚れを水槽外部に排出し補助するようなシステムが望ましいです。

サンプが狭く容量の小さなプロテインスキマーしか設置できない、どうすればよいですか?

先ほどの質問でも触れましたが、プロテインスキマーは神の装置ではありません。もし、濾過層が狭くスペースの問題でプロテインスキマーを設置することで、生物ろ過を担当するろ材を入れることができない場合は、プロテインスキマーの設置自体を諦め、そのスペースに生物ろ過を置くほうが良い結果を得られる場合ばあります。

濾過槽のスペースが狭い場合、プロテインスキマーと外部フィルターを組み合わせる方法が良いでしょう。濾過槽のスペースが狭いため、プロテインスキマーか生物ろ過どちらか選択しないといけないのならば、プロテインスキマーは濾過層の外に出すことができないため、生物ろ過を濾過槽から分離するため外部フィルターを採用するのが良いと思います。

オーバーフロー水槽に外部フィルターを利用するのはと、思う方もいらっしゃると思いますが小さな水槽で生物ろ過がないという状況で管理するよりも、確実に良い結果が得られます。

プロテインスキマーから泡が大量に漏れ出ます、どうすればいいですか?

水槽を新しく設置した直後は、飼育水中に有機物が少なく、プロテインスキマーがうまく機能しないことがあります。ライブロックを使って水槽を立ち上げると、これらのロックから有機物が放出され、数日後にはプロテインスキマーの泡立ちが改善されることが一般的です。

水槽の初期段階では、除去すべきタンパク質や有機物がほとんどないため、プロテインスキマーのポンプの出力を下げてテスト運転するか、または電源を切ってから2週間経ってから使用を開始することが推奨されます。この時期にプロテインスキマーを使用すると、海水中の必要な微量成分が不足したり、増殖し始めたばかりのバクテリアが排出されてしまい、水質に悪影響を及ぼす可能性があります。

また、以下のような場合にもプロテインスキマーから泡が大量に漏れることがあります:

1.着色された人工岩をレイアウトに使用した場合
2.人工岩などを固定するためにエポキシ系接着剤を使用した場合
3.飼育水の粘度に影響を与える可能性のある製品(アクアセーフなど)を使用した場合

これらの問題に対処するためには、活性炭を使用することが有効です。水流のある場所に活性炭を設置することで、水槽内に溶け込んだ不要な成分を吸着し、問題を解決することができます。アクアギフトで販売されている活性炭を利用すると良いでしょう。

プロテインスキマーの泡の高さはどのあたりに調整すればいいですか?

プロテインスキマーの効率を最大限に引き出すためには、泡の高さを適切に調整することが重要です。理想的には、汚水カップとプロテインスキマー本体の接続部分付近で泡が形成されるように設定します。泡が高い位置にあると、接触効率が向上し、スキマーの性能が高まります。
ただし、泡が高すぎると、汚水カップに水が溜まりやすくなり、メンテナンスの手間が増えます。
さらに、オーバースキムのリスクも高まるため、泡の位置を少し低めに設定して運用することが望ましいです。
泡の高さを約5cm下げても、除去されるタンパク質や有機物の量に大きな違いはありません。

プロテインスキマーの上級者向け調整方法については、以下のステップで行います:

1.水位調整機構を使用して、泡の頂点が汚水カップとスキマー本体の接続部分付近にくるようにします。
2.ベンチュリーノズルへの空気供給量を調整し、泡の細かさを微調整します。空気の供給量を減らすと、スキマー内への水の流入量が増え、より精密な水位調整が可能になります。

これらの調整を行うことで、プロテインスキマーの性能を最適化し、水質管理を効果的に行うことができます。

プロテインスキマーの泡が上がらない時に確認するべき箇所は?

プロテインスキマーの泡がうまく上がらないときは、以下の点をチェックしてみましょう。

  1. ベンチュリーノズルと空気の吸入口が正確に接続されているかを確認してください。
  2. ベンチュリーノズルに詰まりがなく、空気がスムーズに吸い込まれているかをチェックしてください。固着物があると空気の流れが妨げられます。
  3. 空気の吸入口がほこりやその他の物質で塞がれていないかを見てください。蓄積されたほこりが原因で空気が通らないことがあります。
  4. ベンチュリーノズルがプロテインスキマーにしっかりと取り付けられているかも確認が必要です。

これらの点で問題がない場合、プロテインスキマーのポンプ内部にある剣山型のインペラに問題がある可能性が考えられます。プロテインスキマーを丁寧に分解して清掃し、ポンプを開けてインペラに異物が付着していないかを確認してください。清掃後も状況が改善されない場合は、ポンプ自体が故障している可能性があります。

このように、ステップごとに問題を特定し、対処することで、プロテインスキマーの性能を回復させることができます。